時代のニーズに応えるダイカスト
1838年にダイカスト法が発明され、1917年には日本初のダイカスト会社が設立されました。以来、自動車産業をはじめとする高度成長の波に乗り、ダイカストはぐんぐん成長。軽く薄く精密で、大量生産から他品種小ロットのニーズまで短期間に対応するダイカストは、これからの時代にふさわしい技術といえるでしょう。
ダイカストができるまで
ダイカストは、原材料の合金、ダイカストマシン、金型の3要素からなっています。溶けた合金(溶湯)を金型の中に高圧で流し込む方法で、原材料から製品までの工程が一番短いと言われています。ダイカストマシンには「固定型」「可動型」の2つの金型が装着され、溶湯が固まると可動型が開いて製品が取り出されます。
ハイテク分野や花形産業で活躍中
自動車をはじめオートバイや産業機械、AV機器など、多彩な分野で活躍するダイカスト製品。その理由は、ダイカスト製品がこれらの部品材料として最適な強度やコストパフォーマンスを発揮するため。近年はより精密さが求められるコンピュータ製品にも利用されるなど、目覚ましい勢いでそのステージを広げています。
アルミニウム合金ダイカストの用途(1994年693,799t)
人気の理由は、やっぱり優れた特性
溶けた合金から製品を作る方法には、例えば砂型鋳物や金型鋳物、低圧鋳造などいろいろあります。ダイカストはこれらに比べ、次の様な点で優れた特長があります。1.量産性
ダイカストなら複雑な形状の製品も、一工程で量産できます。
2.寸法精度
他の鋳物に比べてダイカストは非常に高い寸法精度が得られ、
しかも表面が滑らかに仕上がります。
3.表面処理
ダイカストの滑らかな鋳肌は、メッキや塗装などの表面処理を
容易にします。
4.強度
ダイカストは製品の肉圧が薄くても強度が得られ、単位面積当たり
では薄いほど強度が高くなります。
製品のできるまで
アルミ合金塊(インゴット)
配湯
ダイカストマシン
切削加工
組立加工
製品検査